当主のアンセルモ・グリモルディは、１４歳の少年期に実家のトラットリアへ食事に来ていた時計職人から声をかけられたのをきっかけに時計の世界へ興味を抱き、ジュエリーや時計の職人として開眼。

以来、止まぬ時計への探究心と蒐集が高じて、1964年に自身のショップをオープンした。


さらに父アンセルモからの影響を大いに受けた４人兄弟の長男ロベルトは、イタリアで屈指の時計氏として名を馳せている。

彼が、スイスへ時計技術を習得するための留学を果たすと必然的にアンセルモがスイスへ赴く回数も増え、親子共々、時計への関心と情熱を深めていった。
そして、アンセルモは時計店のオーナーとしてだけでなく、アンティークウォッチの蒐集家としても名を轟かせるに至る。

その後、時計学校を優秀な成績で卒業したロベルトは、高度の技術をマスターしただけでなく、現在のスイスと計業界でも第一線で活躍する時計師達との交流が深いことから、ジャーナリストとしても躍進。
その活躍ぶりは、母国イタリアやスイスの専門書に止まらず、日本の時計専門誌でも時計に対して真摯な発言をする人物として登場するようになった。


このロベルトが、ミラノのドゥオモ広場にある【グリモルディ本店】のオーナーを務めている。


【ピアッツァ・ドゥオモ本店】の他、マンゾーニ通りにアンセルモのアンティークコレクションを展示したミュージアムを併設する【ヴィア・マンゾーニ店】と、次男のジョルジョがオーナーを勤め、時計だけでなく兄弟でデザインを手がけたジュエリーも取り扱う【コルソ・ヴェネツィア店】の３店舗がミラノに、そしてサルデニアにある店舗の計４件のショップを構える。


現在は４人の子供たちとともに家族経営を営み、イタリアでデザインを学んだ次男のジョルジョは時計・宝飾のデザインに天賦の才を発揮し、彼のデザインした【ボルゴノーヴォウォチ】はヨーロッパやアメリカで爆発的な人気となっている。

そして、、長女のパメラはジュエリー事業を手掛けている。

高名な時計コレクターの父アンセルモ、スイス名門の時計学校で高度の時計技術を取得した時計師の長男ロベルト、そしてイタリアンデザインの申し子次男ジョルジョ、彼らの創作した【グリモルディウォッチ】は真に”スイス機械式時計の伝統”と常に流行をリードする”イタリアンデザイン”との歴史的な融合である。

次男ジョルジョがデザインした【ボルゴノーヴォウォッチ】は、イタリアの由緒ある家系の名前で、多くの町でストリートの名としても使われている。彼がメキシコにバカンスで訪れた際に、砂浜の石や貝からインスパイヤされたもの。ケースのゆるやかなオーバルラインは、まさに自然美を象徴しているかのようだ。